内視鏡検査
内視鏡検査
内視鏡検査は、主に口から食道、胃、十二指腸までを観察する上部消化管内視鏡検査(胃カメラ)と、肛門から直腸、大腸、小腸の一部までを観察する下部消化管内視鏡検査(大腸カメラ)の2つを指します。
小型の高精細カメラを内蔵した柔らかくて細長いスコープを体内に挿入することで、直接内部を観察し腫瘍や炎症などの異常を発見することができます。また、特殊な処置具を用いることで、検査中に組織の一部を採取(生検)し精密検査を行うことや、ポリープの切除などの治療を行うことも可能です。
一生のうちに2人にひとりは「がん」と診断されると言われており、高血圧や糖尿病といった生活習慣病と並んで一般的な病気です。中でも大腸がん・胃がんは、日本におけるがんの罹患数および死亡数の上位を占める病気ですが、早期発見さえすれば命に関わることはほとんどありません。
1位 | 2位 | 3位 | 4位 | 5位 | |
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総数 | 大腸 | 肺 | 胃 | 乳房 | 前立腺 |
男性 | 前立腺 | 大腸 | 胃 | 肺 | 肝臓 |
女性 | 乳房 | 大腸 | 肺 | 胃 | 子宮 |
1位 | 2位 | 3位 | 4位 | 5位 | |
---|---|---|---|---|---|
総数 | 肺 | 大腸 | 胃 | 膵臓 | 肝臓 |
男性 | 肺 | 大腸 | 胃 | 膵臓 | 肝臓 |
女性 | 大腸 | 肺 | 膵臓 | 乳房 | 胃 |
特に、大腸がんは30歳台と若年から発症することも多いことが知られています。まだまだ働き盛りであったり、お子さんが小さいうちに病気が見つかったりといった、大変不幸な事例を今まで数多くみてきました。あの時もっと早く検査していれば、という声を聞くのは消化器内科医としてもつらいことです。
気になる症状があるときはもちろんのこと、症状がなくとも40歳以上の方や、健診で異常を指摘された方、定期的な検査を指示されている方などは、定期的な内視鏡検査を受けるようにしましょう。
40歳以上で一度も内視鏡による検査を受けたことがない方は、一度は検査を受けておくようにしましょう。
内視鏡検査を受けるにあたり、不安や恐怖を感じるのは自然なことです。特に過去に一度でも内視鏡検査でつらい経験をされた方は、検査を受ける重要性は理解していても、なかなか検査に足が向かないものです。そんな方がクリニック選ぶ上で重要なポイントは以下の通りです。
検査の精度と、いかに楽に検査を受けられるかは、内視鏡医の技量に大きく左右されます。医師の経歴が公表されていないのは問題外ですが、がん専門病院や大学病院の内視鏡診療部など、内視鏡に特化した施設でトレーニングを積んでいるかチェックするとよいでしょう。
特に過去につらい経験をされた方は、適切な鎮静剤を使用しての検査を受けられるクリニックを探した方がよいでしょう。鎮静剤の使い方にも施設間で差がありますが、残念ながら内容まで事前に把握するのは難しい場合が多いです。
どんな点に不安を感じているのか、あなたの不安な思いに寄り添った提案をしてくれるクリニックを選びましょう。検査前に情報を十分に知ることで不安が軽減されます。
苦痛を最小限に抑えるための細い内視鏡や、患者様の快適性を高める設備を導入しているかどうかもポイントです。
国内有数の内視鏡症例数を誇るがん研有明病院で豊富な経験を積んだ、内視鏡専門医・指導医の資格を持つ院長が、胃カメラ・大腸カメラ検査を行います。特に大腸カメラは胃カメラ以上に検査者の技量の差が顕著に出ます。
他の医療機関で腸が長い、癒着がある、など挿入困難と判定された患者様も喜んでお引き受けします。当院では、がん専門病院と同等の高品質な検査を、より身近な医療サービスとして皆様に提供することを目指しています。
過去に鎮静剤が十分に効かなかった、または麻酔に敏感で最小限の使用を希望される方々にも対応できるよう、患者様一人ひとりの体質や健康状態に合わせて、麻酔の種類や量をカスタマイズし、安全性に配慮した検査を心掛けています。お気軽にご希望や懸念をお伝えください。他院で検査を断念した方のご紹介も数多くお受けしております。
患者様おひとりおひとりが、何を不安に思っているのか?検査を躊躇するポイントは何か?言い出しづらいこともなるべく察知して汲み取るように努力し、事前に不安を十分に解消した上で検査に臨めるよう努力しています。患者様ご自身も「こんなこと言ったら悪いかな?」なんて思わずに、どんな些細な不安でも遠慮なくお知らせくださいね。
胃カメラ検査において、極細径内視鏡(経鼻内視鏡用のカメラ)は確かに苦痛の緩和には有効な選択肢ですが、詳細な観察や細かな処置を行うことには向いていません。内視鏡医としては検査の質にもこだわりたい、と強く感じているため、当院ではあえて経鼻内視鏡用のカメラを導入していません。「鼻カメラよりも楽な口からの精密なカメラ」を目指しています。
保険診療の場合、日本全国どの医療機関で検査を受けても、胃カメラ・大腸カメラの検査費用は基本的に一律です。費用の目安は下記をご確認ください。胃と大腸の検査を同時に受けた場合は、単純に合算となります。
1割負担 | 3割負担 | |
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胃内視鏡(観察のみ) | 2,000円前後 | 5,000円前後 |
胃内視鏡+ピロリ菌検査 | 2,500円前後 | 7,000円前後 |
胃内視鏡+病理組織検査 | 3,000〜4,500円前後 | 9,000〜14,000円前後 |
大腸内視鏡(観察のみ) | 2,500円前後 | 7,500円前後 |
大腸内視鏡+病理組織検査 | 3,000〜5,000円前後 | 10,000〜22,000円前後 |
大腸内視鏡+ポリープ切除 | 7,000〜12,000円前後 | 20,000〜36,000円前後 |
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