大腸ポリープについてよくある質問
大腸ポリープについてよくある質問
切除したポリープの大きさや形、切除方法によって、ポリープ切除後の安静期間は異なります。一般的に通電を伴わない処置の場合は術後24時間以内、通電を伴う処置の場合は術後2日〜1週間以内の術後出血が多く、安静を要します。
また抗血栓薬(血液をサラサラにする薬)を飲んでいる方は出血リスクが高いため、より慎重な経過観察が必要です。当院では、術後安静期間が最も短くなるように治療法を選択しますが、個々の安静期間については術後個別にお伝えします。
最も頻度が高いのは術後出血です。切除方法にもよりますが、0.3〜1.7%程度の頻度で起こるとされています。軽度の出血であれば自然に落ち着きますが、出血量が多い場合は内視鏡的な止血処置を要する場合があります。また、頻度は低いものの重篤な合併症としては、術後に遅れて腸に穴が開く「遅発性穿孔」と呼ばれる合併症があります。強い腹痛や発熱、血液検査での炎症反応などで診断され、外科的な処置を要する場合があります。
ポリープ切除で痛みが起こることは通常はありません。ただし、稀ではありますが遅発性穿孔と呼ばれる、腸に穴が空いてしまう状態や、Post-polypectomy syndromeと言って、穿孔していなくともポリープ切除時に流した電気によって筋層に熱が加わってしまうことで起こる局所的な炎症などで腹痛が出る場合があるため、異常を感じた場合はすぐに医師にご相談ください。
軽い痛みであれば、数日以内に自然に落ち着くことがほとんどです。痛みが長引く場合や、強い痛みがある場合、発熱を伴う場合は、すぐに医師にご相談ください。
大腸ポリープ切除時には必ず小量の出血を伴いますので、処置後最初の1〜2回の排便に血液が混じることは珍しくありません。自然に薄くなって普通の便の色に戻るようなら問題ありません。一方で、出血が続く場合や大量に出血する場合は、止血処置が必要となる場合がありますので、すぐに医師にご相談ください。
大腸ポリープは年齢を重ねるとできやすくなり、遺伝的な要素も絡むため完全に予防することはできません。ただし、生活習慣に気をつけることで、ある程度の予防効果は期待できます。
肥満は大腸ポリープの原因となるため、適正体重を保つこと。アルコール摂取は1日1合までとし、週2日は休肝日を設けること。食物繊維をしっかり摂取すること。1回30分程度の軽く汗をかく程度の運動を週2回は行うこと、などが効果的です。
ポリープの大きさや形、色、粘膜の模様などを総合的に判断し、見た目から良性か悪性かの予測を立てることはある程度可能です。最終的には顕微鏡で詳しく調べて「確定診断」をつけた上で、結果をお伝えします。
大腸ポリープの成長速度は様々で、個人差も大きいため一概に予測することができません。10年放置してもサイズがほとんど変わらないこともある一方で、1年で1cm以上の大腸ポリープが繰り返しできる方もいます。患者様おひとりおひとりの体質などを加味して、次回検査の適切なタイミングをご案内します。
「悪性の大腸ポリープ」=「大腸がん」ですが、大腸がんでも早期のもので、内視鏡で取り切れていれば「根治」と見なすことができ、追加の治療の必要はありません。残念ながら、転移する可能性があると判断された場合は、追加の外科的な手術が必要となる場合があります。
大腸ポリープを切除した当日は、飲酒や刺激物の摂取は控えるようにしてください。大きな大腸ポリープなど、出血が高いと判断される病変をを切除した場合、最大で術後1週間程度の食事制限をお勧めします。
検査前日からの食事制限でお腹が空いているかと思いますが、最初は消化の良い食べ物から始めるようにしましょう。詳細な食事内容については下記ページもあわせてご覧ください。
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