
アルコール遺伝子検査
アルコール遺伝子検査
お酒を飲むとすぐ顔が赤くなる人、たくさん飲んでも平気な人。その違いは「遺伝子」によって決まります。実は、アルコールの代謝能力と食道癌のリスクは深く関係しており、体質に合わない飲酒を続けることは、大きな健康リスクにつながる可能性があります。
アルコール遺伝子検査を行うことで、自分がお酒に強いのか弱いのかを科学的に知ることができます。検査結果をもとに、適切な飲酒習慣を身につけることは、食道癌の予防や健康維持に直結する大切な取り組みです。
「体質を知ること」から始まる、正しいお酒との付き合い方。
まずはアルコール遺伝子検査で、自分のリスクをチェックしてみませんか。
ポイントは、遺伝体質と生活習慣(飲酒習慣・喫煙・飲み方)、家族歴や既往症です。
私たちの体内でアルコールは、まず「ADH1B」という酵素によって分解され、アセトアルデヒドという物質に変わります。アセトアルデヒドは国際的にも「発がん性がある」と認められている有害物質です。
次に登場するのが「ALDH2」という酵素です。ALDH2はアセトアルデヒドをさらに分解し、無害な酢酸へと変える役割を担っています。
この ADH1BとALDH2の働き具合(遺伝子型の組み合わせ) によって、体にアセトアルデヒドがどのくらい長く、どれだけ多く残るかが決まり、その結果として食道がんのリスクを層別化することが可能になります。
たとえば、ALDH2の働きが弱い人は少量の飲酒でも顔が赤くなりやすく、体内に有害物質が滞留するため、食道がんリスクが高いとされています。逆に、代謝能力が高い人であっても、大量飲酒を続ければリスクは上昇します。
自分の遺伝子タイプを知ることは、将来のリスクを把握し、お酒との適切な付き合い方を選ぶ大切な手がかりとなります。
アルコールを分解する2つの酵素(ADH1BとALDH2)の働き方によって、体質や健康リスクは大きく変わります。自分がどのタイプかを知ることで、食道がんをはじめとする飲酒関連疾患のリスクを把握できます。
タイプ | ALDH2 活性型 | ALDH2 低活性型 | ALDH2 非活性型 |
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ADH1B 低活性型 |
依存傾向リスク高
依存症リスクが最も高い大酒飲みタイプ。飲んでも赤くならないが、アルコールが体から抜けにくいタイプ。アルコール依存症になりやすい。
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健康リスク最高
飲酒による健康リスクが最も高いタイプ。本当は弱い体質なのに、赤くなりづらく「自分は強い」と勘違いして「がん」や健康被害を引き起こす一番危険なタイプ。
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完全下戸
お酒を受けつけない完全下戸タイプ。全くお酒が飲めないので、飲みすぎる心配はない。
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ADH1B 活性型 |
依存傾向リスク高
つい飲み過ぎてしまう大酒飲みタイプ。ざるタイプ。量も飲めるし、具合も悪くならない。
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健康リスク高
飲酒による健康リスクが高いタイプ。フラッシャー。弱い自覚はあるが飲みすぎるとR1タイプと同様に「がん」や健康被害を引き起こす危険なタイプ。
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完全下戸
お酒を受けつけない完全下戸タイプ。全くお酒が飲めないので、飲みすぎる心配はない。
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ADH1B 高活性型 |
依存傾向リスク高
つい飲み過ぎてしまう大酒飲みタイプ。ざるタイプ。量も飲めるし、具合も悪くならない。
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健康リスク高
飲酒による健康リスクが高いタイプ。弱い自覚はあるが飲みすぎるとR1タイプと同様に「がん」や健康被害を引き起こす危険なタイプ。
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完全下戸
お酒を受けつけない完全下戸タイプ。全くお酒が飲めないので、飲みすぎる心配はない。
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7,000円
アルコール遺伝子検査は、頬の内側を綿棒でこすって粘膜細胞を採取するだけで行える、痛みや負担のない検査です。遺伝子は一生変化しないため、一度調べれば繰り返し検査する必要はありません。
この検査では、アルコールをアセトアルデヒドに分解する「ADH1B」と、有害なアセトアルデヒドを無毒化する「ALDH2」という2つの酵素遺伝子を調べます。その組み合わせにより、体質ごとの飲酒リスクを層別化し、特に食道がんとの関連性を把握することができます。
結果を知ることで、自分がお酒に強いのか弱いのかを科学的に理解でき、体質に合った飲酒習慣や健康的なライフスタイルづくりに役立てられます。検査後の結果は、通常3〜4週間程度で自宅に届き、予防や生活改善に活かすことが可能です。
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