2024年8月02日
大腸がんは、早期発見・早期治療で90%以上が治ると言われています。しかし、初期には自覚症状がないことが多く、進行してから発見されるケースも少なくありません。
そこで、今回は大腸がんの初期症状と、その原因、検査方法について解説します。
「もしかして…」と少しでも不安を感じたら、ぜひ最後まで読んでみてください。
早期発見があなたの未来を大きく変えるかもしれません。
大腸がんの初期症状とは?
大腸がんの初期症状は非常にわかりにくく、自覚症状がないまま進行してしまうケースが多いです。しかし、早期発見・早期治療のためには、初期症状を見逃さないことが重要です。
大腸がんの初期症状として、主に以下のものが挙げられます。
下痢や便秘
排便習慣の変化は、大腸がんの初期症状として比較的多く見られます。特に、40歳以上になってからの急な排便習慣の変化や、便秘と下痢を繰り返す場合は注意が必要です。
血便
便に血が混じるのは、大腸がんの代表的な症状の一つです。鮮血だけでなく、赤黒い血便の場合もあります。痔と勘違いして放置してしまうケースもあるため、注意が必要です。
腹痛
初期の大腸がんでは腹痛はあまり見られませんが、進行すると腹痛が起こることがあります。
腹部膨満感
お腹が張ったり、ガスが溜まりやすくなるのも初期症状の一つです。
貧血
大腸がんによって出血が続くと、貧血を引き起こすことがあります。
体重減少
原因不明の体重減少も、大腸がんの可能性を疑うべき症状の一つです。
これらの症状は、大腸がん以外の病気でも現れることがあります。しかし、症状が続く場合は、自己判断せず、早めに医療機関を受診しましょう。
見逃しやすい!大腸がんの初期症状
大腸がんの初期症状は、日常生活で感じるちょっとした体の変化であることが多く、見逃してしまうことがあります。
例えば、便秘や下痢は、ストレスや食生活の変化などでも起こりやすいため、「いつものことだから」と放置してしまう方もいるかもしれません。しかし、これらの症状がいつもと違うと感じたり、長引く場合は注意が必要です。
また、健康診断や人間ドックで便潜血検査を受けることは、早期発見のために非常に重要です。便潜血陽性でも自覚症状がないことも多く、検査で初めて病変が発見されるケースも少なくありません。
大腸がんは高齢者に多い病気というイメージがありますが、近年では若い世代での発症も増加しています。
年齢に関係なく、少しでも気になる症状があれば、早めに医療機関を受診するようにしましょう。
早期発見・早期治療のためには、ご自身の体の変化に注意を払い、定期的な検査を受けることが大切です。腸がんは初期段階では自覚症状が乏しいため、一時的な症状でも油断は禁物です。 「もしかして…」というわずかな兆候を見逃さず、少しでも気になる症状があれば、自己判断せずに専門医に相談することが重要です。早期発見・早期治療が、大腸がんの予後を大きく左右します。
大腸がんのセルフチェック方法
大腸がんは、早期発見が非常に重要です。
定期的な検査はもちろんですが、日頃からセルフチェックを行うことも早期発見につながります。
ここでは、大腸がんのセルフチェック方法について解説します。
1. 便を観察する
便の色:赤黒い色や真っ赤な血が混じっていないか確認しましょう。
便の形:細長くなったり、いつもと違う形になっていないか確認しましょう。
便の回数:便秘や下痢が続いていないか、排便リズムに変化がないか確認しましょう。
2. 腹部の状態をチェックする
痛み:下腹部を中心に、痛みや違和感がないか確認しましょう。
膨満感:お腹が張ったり、ガスが溜まっているような感じがしないか確認しましょう。
3. 体調の変化に注意する
食欲不振:食欲がなくなったり、体重が減っていないか確認しましょう。
貧血:顔色が悪くなったり、疲れやすくなっていないか確認しましょう。
これらのセルフチェックは、あくまで目安です。
少しでも気になる症状があれば、自己判断せずに、早めに医療機関を受診しましょう。
大腸がんの検査方法
大腸がんの検査は、主に以下の2つの方法で行われます。
便潜血検査
この検査は、便に含まれる目に見えない血液(潜血)を検出するものです。簡便で痛みを伴わず、自宅で検査できるというメリットがあります。しかし、早期がんの発見率が低いというデメリットも存在します。便潜血検査で陽性反応が出た場合は、確定診断のために大腸内視鏡検査を受ける必要があります。
大腸内視鏡検査(大腸カメラ)
内視鏡を肛門から挿入し、大腸の内部を直接観察する検査です。大腸内視鏡検査は、早期がんやポリープの発見率が非常に高く、検査と同時にポリープ切除も可能です。
ただし、検査前に腸内洗浄が必要であることや、場合によっては痛みが生じやすい方もいるため、適宜鎮静剤を使用します。また、稀に合併症が起こる可能性もあります。当院では、最新の内視鏡機器を導入し、経験豊富な医師が丁寧な検査を行うことで、患者さんの負担軽減に努めています。
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どちらの検査を受けるべきかは、患者さんの年齢、症状、過去の検査結果などを総合的に考慮し、医師と相談の上で決定します。
大腸がんのリスクが高い方や、便潜血検査で陽性反応が出た方には、大腸内視鏡検査が必須です。遺伝子検査や腫瘍マーカー検査などが大腸がんの発見や再発リスクの評価に用いられる場合があります。これらの検査で異常を検知された場合も同様に、大腸内視鏡検査が必要です。 大腸がんは、早期発見・早期治療が重要です。定期的な検査を受けることで、ご自身の健康を守りましょう。
大腸がん検診の重要性
大腸がんは、早期発見・早期治療で90%以上が治癒すると言われています。しかし、初期症状に乏しいため、発見が遅れるケースも少なくありません。そこで重要となるのが、定期的な大腸がん検診です。
大腸がん検診は、主に便潜血検査と大腸内視鏡検査で行われます。
検診を受ける頻度は、年齢やリスクによって異なりますが、一般的には40歳以上の方には、1〜2年に1回の検診が推奨されています。
大腸がんは、早期発見が予後を大きく左右する病気です。自覚症状がないからといって安心せず、定期的な検診を受けることが大切です。
まとめ
大腸がんは、早期発見・早期治療で治癒率の高いがんです。しかし、初期症状に乏しいため、定期的な検診が重要です。
日本橋人形町消化器・内視鏡クリニックでは、患者さんのご希望や状況に合わせて、最適な検査方法をご提案しています。大腸がん検診に関する疑問や不安があれば、お気軽にご相談ください。
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